おたくのひとりごと

舞台俳優、ワンピが好きなバンギャのゆるいブログです。

最遊記歌劇伝-oasis-を観た話

こんにちは9です。みなさん祝日いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回も現場感想記事です。
お題箱やマシュマロも返信しないとね!お待たせさせてばかりですみません!

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さすがの人気作ということで、全然チケットが当たらなかったんですが、当日券チャレンジして勝つことができたりして思ってたよりじっくり観ることができました。

さて今回、初演から引っ張り続けてくれた鈴木さんと、そして唐橋さんがいない公演だった。2人がいない歌劇伝なんてどうなってしまうのだろうか?という不安もなくはなかったが、幕が開いてそんな不安はすぐに吹き飛んだ。沢山の烏と、銃声の合図で始まる芝居。ちゃんと舞台上に2人はいるんだな、と感じた。
ちなみに、千秋楽の公演後、空を見たら十六夜の満月がそこにあった。あー光明も見守ってくれてたんだな、と感じて寂しさはやっぱりなかった。
そして最初の悟空の曲。

次に昇る太陽も
西を目指しているのかな
明日、振り向いたら
スタートラインに戻るのかな
でも悲しくないよ
また奔ればいいだけだから
ただ俺たちは歩き出す
伸びた影4つ
デコボコだ
それが好きなんだ

さ、最遊記歌劇伝だ~~~~~~~~!と思わず身震いした(語彙足りず)
そしてそんな曲中に登場する悟浄、八戒の姿を見てアホか?というほどに泣きました。理由はお察しください。

そしてストーリーは前回のDarknessのラストシーンだった、悟空が襲撃されるシーン。あのDarknessの終わり方はとてもつらかった。三蔵と3人が離れ離れになったまま終わってしまって、このままじゃ嫌だ~~~~~!!!!!と駄々をこねたことを覚えている。
このシーンはきっと今作でも見せ場となるシーンだった。前回も魅せてくれたけれど、今回も簡素にすることなく、しっかり作り上げてくれて、原作のあのシーンが大好きな私としては感謝しかなかった。もちろんびしゃびしゃに泣いた。理由はお察しください。

そして、OPが始まり「Go to the west」。
三蔵がいないから当たり前なんだけど、三蔵パートがまるっとなくてハッとした。たった1人。4人が3人になっただけなのに、サビの声量の圧が全然違っていて、あれ?となってしまった。やっぱり三蔵の存在は大きいんだ!と改めて思い知らされる。
毎回なんだけど、このテーマ曲をバチバチに立ち回りながら歌う演出がすごく好き。そして敵役のメロディーと絡めて歌うのがとても好き。
そして、異聞の曲(だよね?)も歌ったことで、全ての作品は繋がっているのだなぁと感じた。光明が歌っていたパート、「あなたに伝えたい」を悟空が歌ったのにはゾクッとした。あの歌詞を悟空が歌うエモさ…。

悟空が目を覚まして、自分の弱さに悔しがるシーン。あの時の八戒と悟浄の曲がすごく響いた。

脆いって嘆くなら
生きてるお前の強さを誇れ
壊れるほど
誰かを想う
アイツも 僕も 俺も
お前と同じ

悟空、八戒、悟浄って、同じ人間でもない、妖怪にもなりきれない存在で、それぞれ背負ってるものは違えど同じ「従者」という立場だ。でも、どうしても八戒や悟浄の方が大人で、悟空はまだまだ子供の部分が大きい。そんな悟空に、2人が諭しているようなこの曲は、3人の絆のようなものを強く感じた。
いや、絆っていうと綺麗すぎるのかもしれないけど、うまく言葉が見つからない。

Darknessから登場したヘイゼルとガト。ヘイゼルたちは一応ここでは三蔵たちに立ち向かう役ではあるが、やはり完全に「悪」とは思いきれなくて、どこか憎めないところもある。
今回は特にヘイゼルたちは三蔵とともに行動するが、その三蔵がいないのでその分ヘイゼルがしゃべるしゃべる。そのやかましさ(褒めてる)のおかげで三蔵がいない寂しさを感じさせなかったのではないだろうか。
歌劇伝、というかCLIE作品特有のギャグパートは正直私は大好物だ。ヘイゼルマニュアルでゲラゲラ笑った。蟹はタラバや(タLOVER)(観た人にしか伝わらないネタを書くな)
あと公演観てからずっと言ってるんだけど(1人で)(迷惑)「ひなべっこ」のくだりがめちゃめちゃ好き。この時に大はしゃぎのヘイゼルとガト(ではない)が好きだった。
もちろん原作にはないくだりなんだけど、ここで今回キーとなる「悟空の恋」というフラグを立て、そしてふざけすぎだろと思うような「妖怪・朝の連続ドラマ小説『ひなべっこ』」の主題歌(大好き)。あんなにあそこで楽しく歌ったのに、最後ヘイゼルが切なく燃える村を重ねて歌っているのを聞いたときはすごいなって思った(語彙なし)
あと、今回出ていない鈴木さんや唐橋さんの要素もちょっと織り交ぜてくるんだけど、その要素の使い方がさすがだなって……伝われ……。

そして今回、一番気になっていたのは「少女」。少女がいなくてはこの話は成立しない。誰が演じるんだ!?とずっと気になっていたけど、まさか男性が演じるとは思わなかった。しっかり悟空より小柄で、声も高めで、歌も上手い。まさに「少女」だった…。少女の「あんたどっちの味方なんだよ」という悲痛な叫びには何度も涙した。あれを言われた悟空はつらいだろうなあ。
つらいと言えば、その悟空が少女を止められなかった後。原作では号泣する悟空のカットだけでセリフなどは何もなく、ただ悟浄の「そりゃ美人だろうよ、見る目ありすぎよお前」というセリフがあったのだが、あのシーンを再現すると、そっか、そんな声で泣くのか…そうだよな…という納得するお芝居だった。もちろん泣いた。

悟空が少女を意識し始めるシーン。めちゃめちゃ原作と同じだ!と思った。そりゃ原作と同じシーンなんだからそうなんだろうけど、なんというか、2.5作品って個人的に「原作どおりだけどまた別物」みたいな感覚があって、それはそれ、これはこれで楽しんでいた。でもこのシーンすごく原作と同じだなって思ってすごくわくわくした。あの天真爛漫な悟空の中に新たな気持ちが芽生え始めたというドキドキとニヤニヤ感。原作を読んだ時と同じような感情になった。

Darknessでも三蔵と3人が離れ離れになるのは嫌だ!と思ったし、今回も三蔵がいないのは寂しい!と思ったけど、結果的に三蔵と離れることで、悟空は大きく成長したんだと思う。「妖怪とか人間とかじゃなく、俺が大事だと思った方を守りたい」という悟空の気持ち、きっと今までだったらわからなかっただろう。それこそ、最後に悟空が言っていた「三蔵が西に行くからついて来た」という感じだったろう。それを「俺が行きたいから西に行くんだ」と強く決意した姿。子どもたちに「生きていいんだ」と言った姿。最早神々しかった。最遊記って、三蔵とその従者たちが旅をするお話だけど、その中でも悟空ってすごく軸になるキャラクターで。それがすごく伝わってくるお芝居だった。今まで三蔵役の鈴木さんが座組を引っ張ってきたけど、でも悟空役の鯛造さんも同じように初演から引っ張ってきた1人だ。三蔵がいないから寂しいとか、心細いとか、そんなこと言わせない、というような大きくて力強く頼りになる背中だった。
そして「生きろ もっと もっと」という悟空の歌。リロードのバクステで音楽・歌唱指導の浅井さんが「鯛ちゃんは高いキーが出るようになった」と言っていたのを思い出したのだが、今回更にそれが増したのではないかな、と思った。そして浅井さんもそれを信頼するような曲を用意したのかな、なんて思ったりもした。
悟空の話ばっか書いてるけどそれほどに悟空が良かったんだよ…本当に…。
そして悟空も成長したけど、多分歌劇伝としても新たな大きな一歩となったのではないだろうか。

最後、カーテンコールで悟空が八戒と悟浄に手を差し出し、3人で手を繋いだ時「うわああぁぁぁぁ」と思った(語彙なし)
手を繋いでお辞儀をするのは毎回のことだったけど、それの先導を悟空がしている!と思ったら胸に込み上げるものがあった。やっぱり、三蔵のいない3人を描くことで、この3人の繋がりの強さや深さみたいなものを再確認できて、そして更に深まって行って、それが三蔵にとってこの先心強いものになっていくんだろうなと感じた。だからこそ絶対に三蔵と合流してもらわないと困る。私が。

カーテンコール後のちょっとした小芝居、いつもやってるけど、どっかの回で悟浄と悟空が「疲れた」「腹減った」「「八戒~~」」と甘える小芝居があった。あれで、ちょっと満更でもないような八戒を見てまた泣いた。まるで八戒に「おかえり」と言ってるようだな…と思って…。

DarknessはReloadから3年くらい?oasisは4年くらい経つ。以前DVDのリリイベだったかな?で鯛造さんが「何歳になっても悟空はやりたい」と宣言してくれた。こちらも何年経っても待ち続けたいと思った。そのくらい今回沢山観たいと思っていたものは観れたし、原作を読んでいても「ああ、そうだったのか」みたいな気付きも得た。これからも信頼できる作品だと思った。続編、待ってます。いややってもらわないと困る。本当に。

この作品が好きで本当によかったと思った。そして、推しさんが好きで本当に幸せだと思った。私が今本名盤のことでちょっと弱ってるからかもしれないけど、それを抜きにしても推しさんのお芝居はいつ見ても間違いないって思った。そう思わせてくれることは、本当に感謝すべきことだな、と改めて思いました。推しさん、感動と幸せをありがとうございます。

今回は以上です。
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